千妙寺からのお知らせ

令和6年春彼岸~令和6年秋彼岸 千妙寺展示室 展示テーマ

2024年03月18日

今回の展示テーマは、3つあります。

1つめは六字名号です。

六字名号、すなわち南無阿弥陀仏と記された2幅です。時宗の開祖である一遍の書風を思わせるもの、子が亡き親の冥福を祈って記したもの、同じ名号でも、書風や目的が異なります。書に表現された違いを見つけてください。

2つめは毘沙門天の画像です。

千妙寺所蔵の仏画のなかでも注目される毘沙門天像です。現在、茨城県指定文化財ですが、このたび、傷んだ箇所が修復されました。今回は修復後、初のお披露目になります。 

 3つめは比叡山に所在する安楽律院の復興に関する史料です。  

 比叡山の僧侶には、僧侶として守らなくてはならない決まり、つまり戒律があります。最澄が定めた大乗戒と、鑑真が中国からもたらした四分律です。その四分律の道場が安楽律院です。江戸時代になると、大乗戒と併せて四分律を修めるべきとする兼学派と、それは無用とする兼学反対派の対立が起こりました。論争のはて、安永元年(1772)に兼学派の勝利で決着がつきました。史料を通じて、兼学派が近世天台宗の再興にあたる様子をみていきます。



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